【大人気の整体枕】現役理学療法士が科学的に効果を解説
整体枕が大人気!
最近、「整体枕」という言葉をよく聞くようになりました。
整体師が開発したという「整体枕」ですが、ネット上では色々と評判があって、本当に情報が合っているのか疑問になります。
また、理学療法士としては姿勢矯正の視点で、枕選びはすごく重要と考えております。
その中で、間違った情報が出回ることや企業の利益のみで購入させられることは避けるべきだと思います。
そこで「整体枕」に関する研究をもとに、適応(使うべき人)や効果をまとめていきたいと思います。
あくまでも主観的な感想などではなく、論文ベースで整理し、理学療法士の目線で分析していきます。
結論から申し上げます。
- ストレートネックの人
- 眠りが浅い人
- 肩こりがある人
- 首こりや肩こりが改善する
- 首や肩が動きやすくなる
「整体枕」の適応と効果
それでは「整体枕」の適応と効果に関して、簡単に説明していきたいと思います。
まず大前提として、睡眠に困っていない人は使う必要がありません。
また、今の睡眠で満足している方は、わざわざ枕の購入を考える必要がありません。
当たり前のことですが、「枕を変えること」が睡眠の質を向上させるわけではありません。
「睡眠時の良姿勢」が睡眠の質を向上させることになります。
どうしても購入することが目的となってしまい、なかなか本質的に睡眠の質に目を向けれていない方が多いように感じます。
そのため、まずは第一に「睡眠時の良姿勢」を確保するために枕を検討するべきだと思います。
現代人はパソコンやスマホの使用が非常に多く、頸椎にストレスがかかりやすくなっています。また、運動不足や立ち仕事の負担によって、腰痛持ちも増えている現状があります。
睡眠は1日で1/3の時間を占めており、その時間を「疲労回復に最適な良質な時間」とするか、「ただ目を閉じて、ベットに横たわる時間」にするのかはあなたの意識次第です。
睡眠で疲労回復に努めることや身体の負担を減らすことは、とても重要なことです。
私なら、絶対に「疲労回復に最適な良質な時間」にしたいです。
だって、過ぎる時間は一緒ですから。
しかし、睡眠のことなんて学校で習うわけでもないし、わざわざ病院に行って相談することでもないですよね。そのため、多くの人がもったいない時間を過ごしてしまっています。
私の担当の患者さんでも、少しアドバイスしただけで劇的に肩こりが良くなる人が大勢います。
私はゴッドハンドの持ち主ではありませんし、特別な手技を使っているわけではありません。
解剖学的に正しい姿勢を理解し、個人個人に応じた睡眠姿勢や睡眠環境をアドバイスしているだけです。
世間では睡眠に関する知識は浸透しておらず、特に寝る姿勢に関してしっかり考えられている人は少ないんだなぁと感じるばかりです。
前置きが長くなりましたが、
では整体枕が睡眠の質向上になるのか論文を基に考えていきましょう。
「整体枕」に関する研究
要するに肩こりや腰痛のある人に対して、「整体枕」はどんな影響を及ぼしているのかという研究ですね。
今回の記事にピッタリな研究だと思います。
・5分間の介入前後に首肩腰の関節可動域と筋硬度の測定ならびに施術後と翌朝に主観評価のアンケートを実施した。
「整体枕」の上に5分間寝ることで、
①身体の関節はどのくらい動くようになるのか
②筋肉の硬さはどうなるのか
③使用した実感のアンケート
この3つを調べているようです。
③に関しては個人の感想なので、あまり気にしなくて良さそうですが、
①②は身体の動きの硬さに関することなのでとても結果が気になります。
ちなみに主体的評価は
1(不調がある)から9(不調がない)の9段階評価で行っていました。
・対象者は15名で、首・肩・腰の可動域は有意に増加し、筋硬度は有意に減少した。
・また,首・肩・腰・腕の身体状態の主観評価ならびに睡眠に 関する主観評価のすべての項目において有意な改善が認められた。
関節の角度が5度、10度変わったところで何になるの?
そんなに違いがあるの?
と疑問に思われるかもしれませんが、
私たち身体の専門家はその5度、10度のために、何十時間も勉強して、何百時間も技術の習得に時間を費やします。
そのため、5度、10度の体の変化はとても意義のある変化と捉えていただいて良いと思います。
特筆すべき点としては、
①首回旋が左右で12.7度、8.9度改善した。
②肩外旋が左右で15.8度、11.9度改善した
③首、肩、腰全てにおいて筋肉の硬さが改善した。
この三つに絞られると思われます。
結果をみると、首や肩の動きが良くなっているのが分かりますし、筋硬度も改善しているのは本当にすごいですね。
ちなみに肩外旋というのは写真のような動きで、肩関節の柔軟性に密接に関与しています。
このように筆者は結論付けています。
ネガティブなことを言えば、この論文では肩や首,腰にコリや違和感のある被験者を採用しているため、結果が出やすかったのではないかなと思います。人数に関しても15人と若干少ない風には感じます。
しかし、「整体枕」で首を正しい位置に存在させ、姿勢矯正に導くというのは、結果が示している通り筋肉のコリや関節可動域の改善に繋がっています。
まぁ解剖学的に、自然な流れなのかもしれませんね。
また、解剖学的に正しい姿勢になるというのは背骨に負担がかかりにくく、リラックスした姿勢を保つことができます。
以上のことを踏まえまして、理学療法士の目線で、科学的にも「整体枕」の使用は推奨できると言えるでしょう。
少しでも多くの人に快眠が届けられるといいです。
「整体枕」どれを選べばよい?
ネットでは整体枕と調べるとかなりピンキリで、安くて少し疑問に思うものも売られているようです。
私としてはCure:ReのTHE MAKURAをオススメ致します。
値段としては少し高くて3万円程度します。
正直ちょっと高いですよね。
しかし、ストレートネックが悪化して、手術に至れば100万円では済まない出費となります。
また、肩こりが悪化して週に2回、整体やマッサージで1時間過ごすとすれば、年間でおよそ104時間で丸4日分無駄な時間を過ごすことになります。
そう考えたら、ちゃんとした枕を購入するのは悪い選択肢ではないのではないかなと思います。
もし購入を検討しているのであれば、Cure:ReのHPのMAKURAの製品紹介 で内容をしっかり確認してから購入することをオススメいたします。
安くて、似たような枕がたくさんありますので注意が必要です。
まとめ
「整体枕」は関節の可動域拡大と筋肉の柔軟性向上に有効である。
首周辺に違和感があって睡眠不足の方は特におすすめである。
「整体枕」を購入するのであればCure:ReのHPのMAKURAがオススメである。
参考文献
堀口圭一(2018):整体まくら使用による 首・肩・腰のコリに対する急性の効果検証,医学と薬学,第75巻,第6号
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