【介護度認定区分を整理】何ができて何ができないのか
リハビリの木さーん
新患の人要介護1だってさー
病院にいるとこんな感じの話がよくされます。
要支援?
結構動けるのかもなぁ
また
要介護?
全然うごけないかもなぁ
こんな感じのイメージを持ったりします。
病院に働いていると介護度認定区分は切っても切れないものがあります。介護度によって出来ることが違いますからね。
そこで論点としては
介護度認定区分の内容
介護度認定区分別に出来ること
介護度認定区分のイメージ
こんな感じでまとめられたら分かりやすいかなと思います。
定義などは教科書等を見ていただければ確認できると思いますので、出来る限り砕けた感じで、臨床のイメージが持てるようにお話をしていこうと思います。
また、介護認定を行なっている行政の方やケアマネージャーさんからしたら、全然違うじゃないか!って思われるかもしれませんが、その時は優しく教えていただければと思います。
ちなみに介護認定区分は下記のとおりです
順に説明していきますね。
要支援1
・基本的には一人で生活できる状態
・日常の複雑な動作に部分的な介助が必要
・1日のうち人の手助けが30分程度必要
まぁイメージとしては杖などは使わずに歩いていて、家族が心配するほど身体機能は落ちてない印象です。
もっと言えば普通に一人暮らししてるけど、ちょっとずつ外出しなくなってきたくらいの人です。
また実際に、サービスとしてはデイサービスをご紹介したりすることが多いです。
要支援2
・基本的には一人で生活できる
・日常の複雑な動作に部分的な介助が必要
・1日のうち人の手助けが40分程度必要
イメージとしては要支援1の人よりも少し動きが鈍いかなというくらいの人ですね。
この辺りくらいになると何となく杖を持って歩いている人が多いなぁというイメージがあります。
外出時は少し手を借りたり、状況によっては買い物カートやシルバーカーを使っている人もいます。
要介護1
・基本的に一人で生活できる状態
・運動機能の低下思考力や理解力の低下がある
・1日のうち人の手助けが50分程度必要
要介護という言葉のイメージから、この辺りで介護が必要になってくるのではないかな?とお思いになるかもしれませんが、私の印象だと要介護1で一人暮らしをしている方は結構いらっしゃいます。
これは私が急性期病院出身のため、何とも言えませんが、
膝の手術をした後の方であったり、
脊柱管狭窄症があって腰痛もちの方は
要介護1くらいを持っている印象があります。
これは、介護認定調査を病院で受けると、介護認定が少し重めに出る背景があるからかもしれません。
病院だと安静度制限などもあって、嫌でも人の手を借りて生活することになりますからね。
要介護2
・食事や排せつなど基本動作でも部分的な介助が必要
・思考力や理解力の低下があり、場合によっては問題行動がみられることもある
・1日のうち人の手助けが1時間程度必要
要介護2くらいからは本格的に介護サービスを使う方が多くなってくる印象です。
具体的には入浴や薬の管理、食事の準備などが大変になってくるようなイメージです。
週に何度かヘルパーさんが伺ったり、訪問看護や訪問リハビリなども導入したりすることが多くなります。
要介護3
・基本動作だけでなく全面的な介助が必要
・思考力や理解力の低下、問題行動がある
・1日のうち人の手助けが1時間20分程度必要
要介護2と3は結構差が出る印象があります。要介護3になると一人暮らししている方はほとんどおらず、概ねご家族と一緒に暮らしているか、高齢者住宅に住んでいる方が多いです。
また、杖歩行というよりかは歩行器歩行の方が多く、外出は概ね車椅子移動かなという感じです。
特に認知機能に関して、要介護2と3あたりで壁があるのかなと思います。
かなり動作が大変でも、認知機能の低下がなく、普通に会話ができていれば要介護2になります。
結構、要介護3が出るのは大変なんだなぁという印象です。
もちろん私の臨床的な感覚の話です。
要介護4
・全面的な介助が必要な状態
・ほとんどの場合、認知機能は低下している
・1日のうち人の手助けが1時間30分程度必要
要介護4あたりになるとトイレや食事などの基本的な動作にも介助が必要になってきます。
サービスの内容としてもオムツの交換や食事の介助などがメインとなります。
また、意思疎通が難しくなり、日常生活に支障をきたすような危険行動が見られる場合があります。
ご自宅で生活しているというよりも、特養などの施設や有料老人ホームで暮らしている場合がほとんどになります。
要介護5
・介助なしでは生活できない状態
・ほとんどの場合、意思疎通は困難
・1日のうち人の手助けが2時間以上必要
要介護5になるといわゆる「寝たきり」の方をイメージしていただけるといいかなと思います。
1日のほとんどの時間をベッド上で過ごし、会話もほとんどできないことが多いです。
もちろん生活全般に介助が必要になるため、一人では生活することができません。
私たち理学療法士としても、できることとしては
・安楽姿勢の確保
・褥瘡回避の為のポジショニング
・拘縮予防のための関節可動域訓練
などがメインの介入となります。
以上が介護度認定区分別のできることや印象になります。
臨床で活かせるポイントあり、少しでも役に立てていれば嬉しいです。
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